[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
清洲城の主・織田信友、守山城主・織田信光など、多くの親類縁者らが居住まいを正して控えていた。
対して左方には、故人の正室たる土田御前、織田家嫡男の正室である濃姫、そして信秀の側室たちが、
清らかな白綸子の小袖姿で、真珠や珊瑚などで作られた長い数珠を手にして、整然と座している。
そんな一同の背後には、香港顯赫醫學植髮中心 NU/HART - 保證有效、安全、永久、自然、美觀 林秀貞、柴田権六、平手政秀、内藤勝介など馴染みの重臣たちが控え、
更にその後ろにも、大勢の織田家臣たちがずらりと居並んで、故人の死を偲んでいた。
「──父上殿が亡くなられたというのに、お世継ぎ殿はまだ姿を見せられぬのか」
僧侶たちの読経が響く中、親族席に控えていた信友が呆れたように呟いた。
彼の言う通り、信勝の前に設けられている信長の席は、未だ空いたままである。
「信長殿は仮にもこの葬儀の喪主であろう? にも関わらず、葬儀の手配・段取りなどは全て傅役らに押し付けて、己は朝から晩まで外で遊び放題。
挙げ句に、式の当日にも遅刻とは……いやはや、信秀殿も今頃 草葉の陰で泣いておられましょうなぁ」
「申し訳ございませぬ。兄上の無礼、弟のわたしが代わってお詫びを申し上げまする」
信勝が慇懃に頭を下げると、信友はその武骨な顔に、柔和な笑みを浮かべた。
「いや、何、信長殿の奔放っぷりはいつものこと故、気になど致しておりませぬ。
それよりも儂は、信勝殿のようなご立派なご子息殿がおられるというのに、
何故あのようなうつけ者が織田の家督を継がねばならぬのかと、少々疑問に思いましてな」
「……」
「まぁ、脇腹の御子ならばともかく──」
と、信友は細い目で信広らを一瞥した後
「信勝殿ならば家督を継ぐ資格もあり、何より次期当主として相応しいご器量の持ち主じゃ。
そなたにならば、安心してこの織田家を任せられるのじゃがのう」
期待をかけるような眼差しで、ひたと信勝を見据えた。
「いえ、わたしなどはとても…」
「謙遜なさるな。四十二という御年で身罷られた信秀殿じゃが、敦盛の一節によれば『人間五十年』──。
もそっと長う生きていれば、きっと考えを改められ、信勝殿を跡継ぎにと遺言されていた事でしょう」
「信友様…」
「ほんに惜しい事じゃ」
信友は気鬱そうに呟くなり、その目を然り気無く、土田御前や、家臣団の席に控える林秀貞、柴田権六らへと順々に向けた。
彼らは意味有りげに微笑み、信友に対して軽く頷き返した。
それに気付いた濃姫が“何であろうか…”と、怪訝そうに眉をひそめた時
「──では、ご焼香を」
読経を捧げていた僧侶の一人が、一同に促した。
焼香ともなれば、まずは親族、中でも総領たる信長が初めに行うのが道理である。
だが、肝心の信長は未だその影すらも見せない。
「この状況を如何なされる平手殿。殿のご到着がまだと申すのに──」
狼狽え顔の政秀に、秀貞は声をひそめて伺う。
「殿は必ず参られまする。……今少し読経を延ばしていただけるよう、某から和尚にお頼み申しましょう」