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「信長殿暗殺の一件を漏らした事で、殿が謀反に及ぶのではないかとあちらも少なからず警戒しているご様子」
「近頃では守護邸の護りも固く、容易には攻め込めぬ状態にあると密偵らも申しておりまする」
三位と与一も、周囲を気にしつつ話の輪に加わった。
「無理やり攻め入り、万一闘いが長引くような事にでもなれば、事態を嗅ぎ付けた信長勢によって襲撃が阻まれる恐れもございます」
「さすれば信長殿は、我らが主君の命を狙うた事実を一世一代の好機と見なして、殿の首を…、この清洲の城を攻め取りに参りましょう」
「深田・松葉、両城を取り合うた折のような結果を再び残すのは、お見苦しい限りに存じます」香港顯赫醫學植髮中心 NU/HART - 保證有效、安全、永久、自然、美觀
三人は眉間に深い縦皺を寄せながら、頷くように頭をひと振りした。
かつて、信長の家臣であった鳴海城主・山口教継が謀反(赤塚の戦い)を起こしたのに乗じて、
大膳、与一、三位ら清洲勢が同輩の坂井甚介と共に織田家から人質を取って松葉、深田の両城を占領し、
信長、信光両勢と萱津(海津)の地で戦闘を繰り広げた、世に言う「萱津の戦い」を引き起こした過去がある。
結果として清洲勢は戦いに敗れ、中条家忠やあの柴田(権六)勝家などの働きもあり、坂井甚介は討死。
占領した二つの城も明け渡し、清洲勢は撤収を余儀なくされるという負け戦に終わった。
しかしこれ以後、信長との敵対関係、城の奪い合い等が本格化。
今、清洲勢が主家の義統を殺めれば、遅かれ早かれ信長と再び刀を交える事になるのは明白であった。
宗家を名乗る以上、うつけごときを相手に二度も続けて白旗を上げるような不様な真似は出来ない。
周囲の邪魔が入らぬ内に一気に事を成し遂げたいというのが、信友らの願いであった。
「……されども大膳、ほんにこのようなご機嫌取りで、義統めを仕止めることが出来るのか?」
焦りと不安が色濃く浮かぶ信友の面差しに、大膳は力強い眼光を注ぐ。
「何も我らは守護殿の機嫌を取る為に、致しとうもないあれやこれやを殿にさせている訳ではございませぬ。
隙を狙っているのです。守護邸を包囲するまでに至る絶好の機会が訪れるのを」
「じゃが隙を狙うどころか、むしろ警戒されているではないかッ」
「それも元より承知の上」
大膳は一旦相手の懸念を受け入れると
「なれど殿、人間というのは弱い生き物。幾度も繰り返される事柄に対し、知らず知らずの内に“慣れ”という感覚を生じさせまする。
今は堅固な程に強き警戒心も、日々高価な贈物や尊敬の念に溢れた書状を受け取る内に、それが真の如く思え、次第に薄らいで来るというもの」
「そうであろうか?」
信友が怪訝そうに目を細めると
「しかしながら、最も重要なのは、時を費やすことにございます」
大膳は相手を追い込むが如く、強い口調で言葉を重ねた。